エンジンオイルの基本的な役割
エンジンオイルはエンジンを長期間にわたって効率よく正常な状態で運転・維持させるために働いています。
エンジンオイルの基本的な役割
油圧でシリンダー、ピストンリングなどの金属同士の摩擦を抑え、摩擦を防ぐことでエンジンをスムーズに回転させます。
密封効果
ピストンとシリンダーの隙間を油膜でふさぎ密封することでエンジンのパワーロスを防ぎエンジンパワーを最大限に高めます。
清浄分散作用(洗浄・酸中和)
エンジン内部に発生するカーボンやスラッジ(鉄粉や燃えカス)などの汚れを包み込み、小さい粒のままフィルターに運びます。
防錆防食作用
金属表面から空気や湿気をシャットアウトし
錆を防ぎます。
冷却作用
燃焼後、摩擦熱によって高温になるエンジン
各部からの熱を吸収し、外部へ放熱します。
緩衝作用
燃焼・爆発および器械運動のショックを和らげるクッションの働きをします。
●ベースオイルと添加剤
エンジンオイルは一般的に「ベースオイル」と「添加剤」で構成されています。ベースオイルだけでは
上記の役割を果たすことができないため、その役割を補充・強化する目的で添加剤が使用されます。
一般的にはこのエンジンオイルに、さらに燃費向上やエンジンクリーニング等の目的に応じて、市販
されている添加剤を混入します。一般的に、高性能オイルになるほど、添加剤の働きが優れいてます。
エンジンオイルが劣化する理由と劣化が引き起こすトラブル
エンジンオイルは使用している内に、エンジンオイルの燃焼、金属による消耗粉(鉄、銅、アルミ等)、水分・ホコリなどにより機能が低下していきます。さらに、未燃焼による生燃料、完全燃焼時のNOx・SOxの混入や熱によって、添加材の消耗・粘度増加を引き起こしエンジンオイルは劣化の機能が大幅に低下してしまいます。今までは、どんなに良い添加剤が配合された高機能エンジンオイルを使っても、添加剤自身の消耗を防ぐことができなかったため、2万km~3万kmまでしかオイルの寿命を延ばすことができませんでした。
理想のエンジンオイルに求められる条件
■油性が良いこと。(油膜切れをせず、粘度が一定で変わりにくい。)
■酸化されにくく、アルカリ安定性が良いこと。(酸化防止効果・酸中和効果が高い。)
■清浄・分散性が良いこと。(エンジンの汚れを隅々まできれいに落とせる。)